観相学、藤木相元

よく「男の顔は履歴書」とか、「男の顔は四十を過ぎたら自分の責任」などと言われます。これは男に限らず、人はある程度の年齢になると、持って生まれたその人の運と、それまでに得てきた運とが加味されて顔が整っていくということをあらわした言葉ともいえます。
顔には、その人の運がすべてあらわれ、そのときどきのツキの有無まで分かります。こういった観相学を修めた人ではなくとも、毎朝、自分の顔を鏡でチェックするという習慣をつければ、どんな人でも運を見る目が養われます。

肌の色艶がいいねえ、などとよく口にしますが、この色艶が顔を見るときの一番のチェックポイントです。いい状態、つまり運が向いているときは、まず顔の艶となってあらわれます。艶はその人の勢いをあらわすものですから、額がテカテカしていれば、非常にいい運が向いてくる状態になっていると思っていいのです。これは、単に脂肪が浮いただけではテカテカといった光は帯びないのですぐに分かるはずです。ためしに、いま勢いのある政治家や財界人の顔をよく見てみれば分かります。まず例外なく、顔に光を帯びています。この艶は人の心に正直で、気持ちが「明」ならば、ホクロまでつやつやしてきますし、「暗」になっていれば消えてしまうのです。「水もしたたるいい女」「夕立のような女」と、昔の人は艶のある女のことを表現しましたが、これは、人間の体の三分の二を占める水分をエネルギーとして燃やして発散するほど、恋でも仕事でも心の動きが活発である人ということです。

生きのいい人のことを「みずみずしい」というように、まさしく水が艶となってあらわれているわけです。したがって、心にハリのない人はつやもなく、しぼんで見えるということです。
ですから、自分の顔に艶がないと感じたら、朝、太陽を呑み込み、鏡のまえで笑うということを毎朝続け、明の体質づくりを心がけることが大事です。自分の顔を艶のないまま放っておくのは、みすみす運を逃がすようなものです。

エンジンオイル、OEM仲間の経営塾より